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「は?」と呆気にとられる白井をよそに、俺の意識は完全に校舎を騒がせる金髪に向けられていた。あのちょこまかとした動きは……。 「あかりっ!」  思いっきり叫んだ後で、口の中がじぃ~んと響いた。遅れてやってきた痛みをやり過ごしていると、二階の窓から金髪が身を乗り出し、手で合図をする俺を見つけた。すぐさま身を翻した灯は、姿を消す。  あぁ、迎えに行かなきゃ。 「え? え? 何なに? 今の美女が、灯ちゃん?」  空っぽになった窓を見つめるのもそこそこにして、俺はゆっくりと腰を浮かせ、立ち上がった。 「俺さ、母親に内緒にしてることがあるんだ。それを、言わないと、もう前に進めないと思った。一昨日の晩、告白した。その結果が、この顔」
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