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 ところが、あの美術室での一件以来、隠してきた本性が暴れだした。俺の脳内は、あの卑怯な三人の男と大差なかった。  あの時の須田が、ずっとずっと頭から離れない。  気持ち悪いのは俺なんだ。 「良い奴だな。宮内せいま? だっけ」  自分を騙していく足場は確実に固まりつつあった。このまま行けば、二度と母を裏切らずに済んだ。 「せーまって呼んでいい?」  強烈に惹かれる相手に出会わなければ。
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