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 休みが明けるとテスト週間に入った。  ありのままの現実を述べると、灯には完全に避けられている。メールも電話もないし、真智を訪ねてもこない。廊下ですれ違っても慌てて目を逸らされるし、人を壁にしてそそくさと行ってしまう。  まぁ、こんなの予想通り。いちいち傷つかないぞ。  嫌がられても振り向かせてみせる、などと傍若無人なことを先日までは考えていたが、怯える灯を目の当たりにしては、さすがに尻込みする。だから、無理矢理なことはしない。  ただ灯の顔が頭から離れないってだけ。はぁ。  そうして味気ない時間が淡々と過ぎ、放課後となる。 「宮内ってば、執事の格好したかったのか? 意外だな」  白井は何を藪から棒に言い出すか。と、一睨みするが、黒板の文字が目に入った。 「執事メイド喫茶で決まったのか。プラネタリウムのが良かったのに」 「はぁ? さっき多数決でお前手、上げてたじゃねぇか」  ……そうなのか?  中間テストと同時に、文化祭の話題も進み始めていた。全く興味がないので適当にこなしていたら、まさかそんなアホなことをしていたなんて。俺は末期だ。 「てか、なーんかここ一週間元気なくね? 何かあったか」     
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