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事件を起こしたのは同学年で、三組の女子だった。以前俺に振られたことがあるそうだが、名前や特徴を聞いても全く分からなかった。本当に自分には嫌気がさす。灯に酷いことをした彼女を許せない気持ちはもちろんある。でも、自分が一番の原因だ。
彼女は先生と親、蒼さんによってこってり絞られ、泣かされ、反省したようだが学校に登校する勇気は四日経っても持てないでいた。無理もない。子供じみた嫌がらせだ、恥ずかしい、馬鹿馬鹿しい、と同性の評価はやや辛辣。しかも嫉妬の相手が男ときてる。女をとっかえひっかえしていた俺が男と付き合うわけがない。笑える。マンガの読み過ぎなんじゃない? と面白がる声もあった。
「いやぁ、モテるっていうのも辛いもんだなぁ宮内」
「……ほっとけ」
次の授業は移動する必要があった。白井がいつの間にか肩を並べて歩いている。このように、男には不憫な目で見られていた。
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