ー4月ー

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なつみとは、クラスが別れてしまった。 あたし、仲良くしている子があまりいない。 「久住さんって2年の時、何組だったの?」 前の席に座る、北島優に声を掛けられた。 「2年の時は、4組。北島くんは?」 「俺は、1組。だから、なかなか会わなかったんだね。」 「1組と2組は、別棟だったよね。」 「そうなんだよ~。1年と同じ棟でさ。」 他愛もない会話をしばらく続けていた時だった。 「優先輩!」 教室にいた皆が一斉に北島くんを見た。 「あ、佳澄。」 「先に行かないでって昨日、メールしたのに。」 「ごめん、ごめん。」 一生懸命、謝る北島くんを見てあたしは、笑いそうになった。
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