同居

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「では、これならどうですか。DOSHIMAの総務部で菜々子さんを採用させます。そこで働くというのは」 「え、DOSHIMAで?」 「はい。それなら僕の目も届きますし、父も納得するでしょう。父は菜々子さんを気に入っていますから、会社内で会えることを歓迎するはずです」 慶一さんはやたらと「父は菜々子さんを気に入っていますから」と言いたがるが、それは私への褒め言葉ではなく、まさか嫉妬の表れではないかとヒヤリとした。 それは、社長さんに気に入られている私への嫉妬という意味である。
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