私が漫画をやめる時

■イントロダクション■

毎日新聞の調査で、書籍を読む人が49％、
読まない人が48％であるというデータ発表されました。

そして雑誌を読む人は52％、読まない人は47％であり、
漫画を読む人が、たった24％で読まない人が、
74％になっているということが明らかになりました。

ですが、漫画や小説等の商業連載に憧れる
作家志望者の数は増加傾向にあり、
漫画家も小説家も小中学生の“なりたい職業”のベスト20に
ランクインする人気の仕事になっています。
※ソニー生命株式会社が2017年に調査した結果によると、
女子中学生の“なりたい職業”の2位に
『漫画家・イラストレーター』がランクイン。
5位に『小説家・ライター』がランクイン。

漫画、小説の世界は夢や希望で溢れています。

しかし、作家志望者は業界の厳しさや、
出版事情という残酷な現実を知らなかったりします……。

その為、担当編集とのやり取りが
自分の理想通りではなかったと分かるや否や、
SNS等を通して出版社批判を拡散し、
決して公にしてはいけないような契約内容や、
担当編集と交わした電話の内容等を暴露したりします。

キャラの性格もエピソードも滅茶苦茶にされた！

タダ働きをさせられた！　結局連載されなかった！

担当とのやり取りをツイートしたら削除しろと言われた！

WEB上にはこういった不満や勘違いが氾濫しており、
作家志望者による炎上騒動を見かける度に、
私は、あるひとりの作家志望者さんの姿を
思い出してしまいます。

その方は、初めて描いた漫画で大手コミック誌の新人賞を獲得し、
自分は売れっ子漫画家になれると思ったが、
なにひとつ理想通りにならず暴走し、他者や家族に迷惑をかける中で、
精神的に成長した女性志望者さんでした。

世に溢れる作家志望者さんに、
上記の女性志望者さんが体験した葛藤の物語をお届けしたい。
彼女が歩いた漫画道を辿って頂ければ何かが変わるかもしれない。
そんな気持ちを胸に、本作品を投稿させて頂きました。

この物語は……全て真実です。