58人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
もし、あなたがこれを読んでいたら、私はもうこの世にいないわ。
だって余命宣告の3ヶ月は、約束の日には程遠いから。
だから、私はこの手紙を待ち合わせの桜の木の下に埋めたの。
あなたなら、きっと見つけてくれる。
約束の日に、あなたはきっと見つけてくれるって。
私が設計した、マイホームの設計図と一緒にね。
心残りがあるとすれば、あなたに会えなかった事かな?
このまま、あなたに会えずに死んじゃうのは、やっぱり辛いよね。
最後に一目、あなたに会いたかった。
力強く抱き締めてほしかった。
でも、現実的にはきっと難しいのかな?
だから、私が今まで書き溜めたこの手紙に、あなたへの全ての想いを込める事にしたの。
大好きな、ユウスケに届け・・・ってね。
だから、この手紙は私そのものなんだ。
だから・・・
お願い!
お願い、ユウスケ。
あなたに会いたい。
もう1度、あなたに会いたい。
この手紙を見つけて。
私を・・・
私を見つけて・・・
最初のコメントを投稿しよう!