新幹線

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「本当」僕は間髪入れずに返した。  そして、少女はぽつぽつと語り始めた。まとめると、どうやら僕のことを、駅員さんか何かかと少女は思っていたらしい。確かに黒い外套と制帽の組み合わせは、はた目から見ると駅員さんにも見える。まあ、制帽がある高校なんて少ないからしょうがない。それに、自分より身長が高い人は、問答無用で自分より年上かな、と思ってしまうのだと。 「僕も身長が低い方だからよく分かります。その気持ち」  お互い大変ね。ほんとね。くすくす。うはは。しばらく二人で笑った。妙な親近感といったものが湧いてきた。それから二、三言話した  そこまでしてようやく、さっき駅で感じた、少女の喋り方の違和感に、僕は気づくことができた。簡単なことだったんだ。そういえば、中学の時、アメリカからはるばるやってきた英語の先生が、僕たちの英語を聞いでる時、妙にイライラしていただった。今なら、その先生の気持ちが分かる気がする。     
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