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野口紫、23歳の夏のある夜に突然召喚されました。
両手に抱えた荷物と共に、突然現れた竜巻に攫われて、やって来たのは剣と魔法の異世界。
かなり能天気でポジティブな私が織りなす、笑いと涙のファンタジーに、なるはず。
誰に貰った訳でもないのにチートを手に入れた私の物語をお楽しみ下さい。
「どうして噴水なのよー!」
こう叫んだ私は絶対に悪くない。
ラノベをこよなく愛する私からすれば、異世界について早々に遭遇した事態に愚痴の一つも言いたくなると言うもの。
-+-+-+-+-+
「皇太子、今回の番探索で見つからなければ、候補者の中から婚約者を選ぶとお約束ください」
「・・・っく、分かっている」
「私としましても、皇太子が唯一の伴侶と番われる事を切に願っておりますが、王家の存続の為には苦渋の決断を迫らずには居られないのです」
「今回で最後だ。捜索範囲を広げ、必ず見つけ出す。だから、番召喚を承認してくれ」
「分かっております。我ら神官は神殿の威信にかけて全力で皇太子をバックアップいたします」
「皆のものすまない。よろしく頼む」
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