(一)yoshiko

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yoshiko 読み方によっては、kakoとも、読める。 懐かしいよ、まったく。中学三年生時、机が隣り合った。 まったくの、偶然。 初めて立ち寄った喫茶店に、yoshikoは居た。 ピンクのフレームのメガネをかけた、yoshikoが居た。 同性と明るく談笑している、yoshikoが居た。 「あらあ、久しぶりい! 元気してるう?」 やゃハスキーな艶のある声が、bokuにかけられた。 「えっ?! あ、あ3…」 口ごもってしまった、boku。 あの頃、君に気が有ったbokuだってこと、yoshikoは知っているだろうか? 「真面目ネ」 それを君に言われると、bokuはうなだれてしまう。 yoshiko 君は真面目じゃない、と言うのかい? まるで 「そうなの」 「住む世界が、違うわ!」 まるでそう、言いたげだ。 そう! 君は、小なりと言えど社長令嬢だ。 名門女子大生だ。 bokuときたら しがない町工場の、工員さんだ。
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