1人が本棚に入れています
本棚に追加
最後に、ペットボトルのお茶を開けて2、3口飲むと、ベッドにたおれこんだ。
あぁ、何もやる事がない。本当にひまだ…。
「えっ!?」次に気がつくと、私は自分がどこにいるのか分からなかった。白いベットにこしかけている。
消毒液のにおいと、周りの風景で、
「病院…?」
だと思った。
良くわからないままに、私は無意識に立ち上がっていた。
何となくフラフラ歩いていると、ここが病室で、ベットがいくつもあるのに、だれもいない事が分かった。
病室の一番おくに行った時、私は、
「ヒャッ。」
っと、小さく悲鳴をあげた。
だれもいないと思っていたのに、右側のベットに人が座っていたからだ。
その人がこちらを向いたので、私は思わず、
「ごめんなさい。あの私、ここがどこだか分かんなくて…。おどろかす気は無かったんですけど…。」
と、早口に言った。
その人は、私と同じくらいに見える、少年だった。
「あの…、すいません。私、小池悠といいます。ここは、どこですか。」
私が言いなおすと、少年は読んでいた本を閉じて、ベットのわきの棚にしまった。
「ぼく、夢喜 宇宙。14才。君は?」
少年―夢喜君は、すずしい目でこちらを見た。
最初のコメントを投稿しよう!