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「そこのパパ二人‼足元に注意して。ゆっくりでいいからね」
乾先生の声はほんとよく通る。返事しないでいたら、返事は?って、声が飛んできて、二人ともピンと背筋を伸ばしていた。佳大さんもどうやら先生が苦手みたい。
一まとめにしておいた荷物は、お祖父ちゃんがせっせと玄関まで運んでくれた。
お父さんが送ってくれた山のようなベビー用品の中から、お祖母ちゃんが、奏人の下着や服など必要な物だけを選んで、昨日の夜遅くまで起きて、大急ぎで荷造りしてくれたもの。
寺田さんと、ヒーリーさんは、外で警護に当たりながら、玄関にある荷物を車に運んでくれていた。
お祖父ちゃん、お祖母ちゃん、寺田さん、ヒーリーさん、こんな僕の為にありがとう‼
感謝しても仕切れない。
「身だしなみだけ整えようか?」
先生が、洗面所に椅子を持ってくるよう佳大さんに指示し、アツには僕の着替えを持ってくるように指示した。
「ここからは、男子禁制!!」
椅子と着替えを受け取ると、入ろうとした二人を止めた。
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