半年後~二人と紡ぐ未来へ~

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「さぁ、うちに帰ろうね。るあが待ってるよ」 理人兄さんにも、無事女の子が産まれた。鬼頭家始まって以来の女の子の誕生に、みんな吃驚したみたい。産まれる直前まで、男の子って言われていたのに、産まれてみたら女の子だったから尚更。 「未央、女の子も可愛いよ」 「女の子!?ん!?何の話をしているんだ?もしかして・・・未央、二人目が出来たのか?」 「あら、言ってませんでした?未央、双子を妊娠したんですよ」 「・・・」 お父さん、状況を飲み込めなくて、しばらくの間ぽかーんとしていた。そのあと、飛び上がるくらい大喜びしたのはいうまでもない。 「未央」 アツと佳大さんが手をそっと握ってくれた。二人の顔を交互に見上げると、にっこりと微笑んでくれた。 愛する二人と、奏人と、まだ見ぬお腹の中の子たちと共に紡ぐ未来はきっとキラキラと光り輝いている。 両性に生まれて良かった。 今、心からそう思う。 みにくいあひるの子は、幸せです。
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