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 今まで瑠璃子は子育ての合間に、お菓子作りを習いに行ったり、一時期流行ったビーズ教室やフラワーアレンジメント教室に通ったりしてみたが、どれもあまり面白くなく、したがって身に付かず、お金と労力の無駄遣いだと、さんざん勝彦に馬鹿にされた。 「仕方ないわ、私って不器用だし頭も悪いんだもの」  とうとう自虐的に瑠璃子が言った時、勝彦が一瞬勝ち誇ったような顔をしたのを、彼女は見逃さなかった。 (なんで、この人は妻を見下したいのだろう。まるで仇のように屈服させたいみたいに見える)  それ以来、瑠璃子は夫が不思議な存在に見えてきて、心の距離ができた。しかし、実はそれ以前から、夫婦の距離は、お互いの想像をはるかに超えた遠いものになっていたのかもしれなかった。
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