堕ちる星の悲哀

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言の葉は腐り落ち すべての虚勢は燻み破れ そして果てた 私は光を見ている まばゆい光を かつて 渇望は心を尖らせ 孤独は私の背を押した いま 私の心にあるのは現実への絶望と そこに確かに存在する美しいものたち 嗚呼、なんという幸運 なんという不幸 幾億の孤独を私は知ってしまう それでも私は星にはなれない 冷たい熱に輝く星々に焦がれても 私の身体は宿命づけられた柔らかな腐肉の檻 煌めく星に縋り願ってしまっては もう二度と同じ場所には立てないというのに
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