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「嗚呼……そうかよ。つか、なんで知ってるんだ? 凛が寝てるのを確認してからいつもしてるけど」
俺もまた可愛い妹に自分の行為を見せたくないという理性がある。
故に、
「いつもキスして寝てるかどうか確認するのは、大胆過ぎるんじゃないかな?」
そう、人間は寝てるふりしてるときに声を掛けられたとしても、無視をすればいいだけの話。
それだけでは不十分と考え、ならキスをしよう。
人間の敏感な箇所である唇を攻めれば、少しは反応を見せるはず。
だからそれを実行に移すことにした。昨日の夜にだってした。
効果はきっとあっただろう。それに毎日やるわけではないため、耐性もつかないはず。
いつも可愛い寝顔で隣で寝ている妹にキス。それだけで、十分オカ――じゃなかった。反応がないならするし、あるならそのまま寝る。
俺としては妹に見せることなく、健全に。それに加え、キスもできる。気休めとしてキスだけするという時もあった。凛とキスするということは一石二鳥どころの話ではなかった。
心から『幸せ』と感じることの一つだった。
――しかし現状はどうだ?
妹は自分の行為を知っていた。まして、妹はその前の行為のことも知っていた。
……いや、さすがに何ヵ月も続ければさすがにバレるか。
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