舞台はどうやら、中世ヨーロッパではないらしい。

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「嗚呼……そうかよ。つか、なんで知ってるんだ? 凛が寝てるのを確認してからいつもしてるけど」  俺もまた可愛い妹に自分の行為を見せたくないという理性がある。  故に、 「いつもキスして寝てるかどうか確認するのは、大胆過ぎるんじゃないかな?」  そう、人間は寝てるふりしてるときに声を掛けられたとしても、無視をすればいいだけの話。  それだけでは不十分と考え、ならキスをしよう。  人間の敏感な箇所である唇を攻めれば、少しは反応を見せるはず。  だからそれを実行に移すことにした。昨日の夜にだってした。  効果はきっとあっただろう。それに毎日やるわけではないため、耐性もつかないはず。  いつも可愛い寝顔で隣で寝ている妹にキス。それだけで、十分オカ――じゃなかった。反応がないならするし、あるならそのまま寝る。  俺としては妹に見せることなく、健全に。それに加え、キスもできる。気休めとしてキスだけするという時もあった。凛とキスするということは一石二鳥どころの話ではなかった。  心から『幸せ』と感じることの一つだった。  ――しかし現状はどうだ?  妹は自分の行為を知っていた。まして、妹はその前の行為(キス)のことも知っていた。  ……いや、さすがに何ヵ月も続ければさすがにバレるか。     
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