舞台はどうやら、中世ヨーロッパではないらしい。

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 いっそのこと、ヤっちゃうか? 襲うか? ――いや、やめておこう。  どうやら、夢の中でも理性は仕事をしているようだ。  気が付けば、視界の端で俺たち見ている二人は不思議と顔が赤くなっていく。 「えっ……と……ど、どうしたら……いい?」 「と、とりあえず! 二人とも、起きてください!」  暗闇の中でも少し射し込んでいる太陽に照らされている金髪をサイドテールにした、そこまで歳は変わらないだろう、十八歳前後。赤く染まった頬を手で覆う少女。  そして隣にいる青空のような色をした髪がショートヘアの少女も歳は然程変わらないだろう。  さて、この見知らぬ二人が起きて、目を開けたら目の前にいたのだ。  現実では考えれない、あり得ない状況に、現実逃避と………… 「起きてって! 言ってるじゃないですかあ!?」  青髪の少女は持っている槍を振りかざし、  ザシュッ。  耳音で空気が、ベッドに何か刺さったように切るような音がして……、  俺の顔の横にはあと数センチズレていたら刺さっていたはず。黒い槍が床に刺さって立っていた。  異様な光景に目を疑ったが、どうやらそういうことらしい。  槍のせいだと思うが、水が飛び散り、頬に付いた。  それを手で拭いながら、寝ぼけている理性は思考を働かせる。     
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