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Let's 株式会社『冒険者ギルド』!!!
車ではなく、馬車や竜が引き締まっている竜車でいいんだよな?かれた看板の横にあるドアを開き、イルゼとエンダの後を追うように建物に入る。
料理屋のようでご飯のいい匂いが籠っていて、空腹のお腹が「ぐぅ〜」と鳴った。
そういえば、まだご飯食べてなかったな。
それに…………
「名前が《桜》って。 『和』の感じがしていてのの、家族なんだよなあ」
開いている世帯席に案内されて、腰を掛ける。
身近な光景だが、それでも異世界ということで文字が怖い。
聞こえる声は日本語喋ってるし、言葉に関しては特に問題なそうだけど。やっぱ、文字だよな〜。
風景が日本っぽいってことで、文字も、持ってると日本語かもしれないけど………間違ってお勉強が待っている……。
授業で出された英語で書かれた資料を思い出し、トラウマが蘇った。
分けられない単語を辞書で探し、文を書く - これがどれだけ変なことか!
スマホという存在がありがら、授業だから使わない!! っざけんな!
いやまあ……、授業だから……なっ。
けど、日本語じゃないとすると想像以上に大変なことになる。
和訳した文はなく、言葉を聞きながら覚えるしない。
手探り状態になるだろう、ほぼ直訳になる。
それこそ面倒くさい。うぅぅぅう……それはやだ!
そんな俺の思いとは裏腹に、バットとメニューを机に広げるイルゼがいた。
(ちょぉおい!人が葛藤してんのに簡単に見て - ……)
…………。
「ありがとうございます、マスター」
「やっぱり、私はこれな〜 - って、今なんか言った?」
「感謝の気持ちを組み込んだ 『ありがとう』を組み込んで言ったんだよ」
意味が分からない様で小首をかける二人。
しずか凛だけは俺の気持ちを分けてくれた。
「わかる。日本語とかありがたすぎる」
「「…………?」」
翻訳が分からない二人は眉を寄せて困り顔をする。
「いや、そんなに気にしなくていいぞ、こっちの話だから」
「……ま、まあ、早く食事をとりましょう。イルゼの様子もおかしいので」
確かにエンダの言う通り、イルゼが妙に落ち着きがない。……なんか、遊園地に着く前の子供みたいだな。
って言ってる俺自身も、人のことを言えないけど。
とりあえず、店員に食事を頼み、朝食を食べた。
俺と凛は無一文ということで、二人に奢ってもらった。
いや〜、人の金で食べる飯はうまいな!!
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