舞台はどうやら、中世ヨーロッパではないらしい。

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舞台はどうやら、中世ヨーロッパではないらしい。

「んん……」  眼を閉じたまま、重たい体を起こして背伸びをする。  目をこすり、起きたことを自覚し、まだ寝足りないと訴えてくる心と襲い掛かってくる眠気に負けじと、後ろにあるカーテンを開けた。  眩しい日差しが鬱陶しいと思ったが、反対に気持ちいいとも思えた。  頭を掻きあくびをして、重たいまぶたを開けた俺は自分の隣で寝息を立てながら寝ている妹の頭を撫でた。  起きて早々、可愛い妹の顔を拝めて何も言わず、微笑んだ。  世界一の美少女が隣で可愛い寝顔を見せているのだ。これ以上の幸せはないだろう! ……というかないッ!  撫でている頭が動き、彼女もまた目を擦り起きる。 「…………」 「おはよう、凛」 「おにぃちゃぁ、んだぁ……! えへへ」  呂律が回っていないまま、甘い声を出しながらハグをしてくる。 「朝から元気な」 「だって~、お兄ちゃんがいるから……ねっ!」  ああ! 何この可愛い生き物!? 理性保つだけで精一杯なんですけど!?  一気にテンションが上がり、体が火照た。しかし、何か違和感を覚えた。  あれ? やたらと股間を触られている気が……。 「なあ妹よ? まだ十八歳じゃないからそういう系統のはダメだぞ?」     
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