☆女王陛下のお気に入り☆

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「好きって言ってくれたのは嬉しいよ?だけどそれからどうすんの?」 ただ、伝えたかっただけ? それとも、付き合いたいの? 「あー…。とりあえず手紙書いた時はただお礼を伝えたいって思ってて、実際櫻本先輩を見たら好きって言いたくなって…」 俺の目の前まで歩いてくると、ギュッと両手を掴まれる。 「好きって伝えたら…キス…したくなっちゃいました」 手の甲にちゅっと郷田の唇の感触。 「な…ら…」 緊張で口の中がカラカラだ──。 それでも声を絞り出す。 「キスをした…その後は?」 「…………お付き合いしてくれますか?」 上目遣いで言われる。 あざとい!!あざといぞ!!郷田!! けど…。 可愛い!!! 「………俺は…恋愛対象男じゃない…から、お前の事そういう風に見れないかもしれない」 「先輩」 俺の言葉を遮りると… 「僕の事嫌いですか?告白は気持ち悪かった?」 「っ!?…それは無い!!お礼にし来てくれたし、嬉しかった!!何より…名前…」 「名前?」 「………最初からお前…俺の事名前で呼んでくれたから…」 噂が独り歩きしているせいか、入学してひと月も経てば、1年生の間にも『女王』の名前は浸透している。 「さっき…噂。知らないフリしてくれたんだろ?…俺が傷つくのがわかっていたから…」
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