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郷田はキョトンとすると、クスクス笑う。
「違います。名前…噂…女王…もちろん知ってます。ずっとこの1ヶ月貴方について知ろうとしてアンテナ張ってましたから」
「なら、なんで?」
告白なんて…したんだよ。
「信じてないからです」
え?
「泣きぼくろ…喉仏…毒舌…でしたっけ?他にもあったかな?」
そっとホクロや喉仏、唇に触れてくる。
「それら全てが櫻本先輩を表す言葉で、色気があるのは本当の事ですけど………櫻本先輩、誰とも性的な事した事ないですよね?女性とも、もちろん男性とも。そして…」
チョンっと、唇をつつかれる。
「さっきのキスがファーストキス……ですよね?」
ニコリと笑う顔にゾワっと体が波打つ。
郷田から目が離せない。
コレのどこが…小動物系だ。
全然違う。
あんなに可愛いと思っていた郷田がカッコよく見える。
「あんな噂信じてないから、僕の中では最初から『櫻本先輩』なんです」
ふふふと笑って、ギュッと抱きしめられる。
「僕も初めてです」
「え?」
「キス…初めてだったんです。だから、これから2人で一緒にケイケンしませんか?」
うぅぅぅ──。
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