☆女王陛下のお気に入り☆

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「けん…せい?」 長嶺が言い終わる前に、拳生が逆に長嶺の腕を捻りあげる。 「………どうして僕が…拳生って名前か知ってますか?」 そう言って、自分よりも15cmも背の高い相手を睨みつける。 「親がプロの格闘家だからですよ。だから、拳に生きるで拳生。親に幼い時から手ほどき受けてますから、僕は相当強いですけど相手になりましょうか?」 か、カッコイイ──!!! 「いでっ!!……わかった!わかったからもう離せよ!!!」 捻りあげる手の強さを更に加えて、ギリギリと締め上げる。 「……拳生。もういいよ。そんなのほっといて2人きりになれるとこ行こ。それ以上やると一応、俺も風紀委員だから…注意しなくちゃいけなくなる」 「ああ、そうですね。櫻本先輩の手を煩わせてしまうのはいけませんね」 パッと手を離すと、すいませんと謝る姿はほんとに可愛いい。 が。 「チッ………ただの下僕無勢が…」 プチん──。 グワッ!!ドコっ!!! 俺は思い切り長嶺の腹に蹴りを食らわせた。 「なっ」 「解ってねぇみてぇーだな。長嶺。お前が言ったんだぜ?ここは喧嘩が1番強いヤツが風紀委員長だってな。お前は拳生に負けたつー事は、たった今から拳生が風紀副委員長だ!」 「はぁ!?」 「それから!」 拳生をグイッと抱き寄せる。 「こいつは下僕じゃねー!!俺の……女王陛下の1番のお気に入りだっつーの!!!!」 そう言って、あっかんべーと舌を出した──。
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