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「あぁ。。。癒されるなぁ。。。」
俺の言葉にふふと笑う声が聞こえて、ギューって抱きしめられる。
「先輩」
「んー?」
顔をあげれば、ちゅっと目元のホクロに軽い衝撃。
「なっ」
「んー」
今度は頬に──。
「け、拳生!!」
慌てて腕を伸ばして逃れようとするが、拳生の腕の強さになす術もない。
おでこや鼻の上にもちゅ、ちゅ。
「ふふ…くすぐってぇ」
顔中ちゅちゅされていると段々くすぐったくなってくる。
耳元でちゅと音がした瞬間──。
「ちーかさん」
っ!?
驚き過ぎて思わず目を見張る。
「おまっ…名前…!!」
「誓さん。もう歯にぶつけないからしてもいい??」
は?……は?……歯…………歯ぁー???
瞬間的に両手で唇を抑える。
と。
拳生がかがみ込むように、俺の両手首を捕まえて、手の甲にちゅ。
「っん」
その衝撃に全身が震える。
恐る恐る拳生をみれば……。
とても小動物には見えない。ギラギラした獣の目とぶつかる。
「誓さん、手を外して?」
ぶんぶんぶん!!!
首を左右に振れば、もう一度ちゅ、とされる。
再度耳元でちゅ。としたら…。
「手を外しなさい。誓」
あ──。
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