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「小さい時から格闘技しかしてきてないです」
にっこり笑う姿は清々しい──。
「よ、よく高校入れたな…」
「え?だってここ名前書いたら入れるんですよ?だから、名前しか書いてないです」
いや…ドヤ顔で言われても…。
というか、お前あの後頑張ったから合格出来たっていってたじゃねぇーかよ。
頑張ったのは名前書いただけかよ。。。
ガクッと肩を落とす。
「分かったから…教えるから…」
近くにあった椅子を引き寄せ、拳生を座らせる。
手渡された紙を見て…。
「うわぁ…」
見事に点数1桁のオンパレード…。
「担任の先生が泣きながら、櫻本先輩に教えてもらえって」
そりゃ、泣くだろうな…この点数じゃあ…。
うーんと…。
「……多分、基礎がもう出来てないから、この際置いておく。追試なんだからこの問題の答えを暗記しろ。暗記はできるよな?」
「暗記なら…」
だよな。
国語や日本史、世界史はギリギリ追試ないもんな。
「とりあえず、今回は答えを暗記しろ。で、これから徹底的にお前に勉強教えていく!」
「え?今回を乗り切れば別に…」
「バカ!!………大学も一緒のとこ行きたいから頑張ろうぜ!!」
「え?」
え?
なんでそんなびっくり顔してんだ?
「高校卒業しても一緒にいてくれるんですか??」
は?
言われた事にビックリする。
「え?お前そばにいないの?」
「え?います!!いたいです!!」
なら勉強頑張らないと!!
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