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驚いて振り返れば、顔を真っ赤にしてプルプル震えながらこっちを睨むように見る郷田がいた。
好きです………って…
「はぁー!?」
ビックリしすぎて肩にかけていたカバンがずり落ちる。
「僕は!櫻本先輩が好きです!!」
思い切り胸ぐらを掴まれて、グイッと引き寄せられる。
ガツッ!!
と、歯と歯がぶつかって血の味が口の中に広がる。
「痛っ」
「あ、すいません!!」
お互いに口元を抑えて離れる。
ってか。。。
キス!!!!
「な、な、なに…ふんだよ!!」
か、噛んだ。。。
「好きです!!!!」
はぁ???
「高校受験の時一目惚れしました!!入学してからこの1ヶ月、ずっと見てきました!!風紀委員長として真面目に仕事してる姿とか!面倒くさがって誰もやりたがらないことを誰にも気づかれないようにやってあげてる姿とか!!本当はもっと色々知ってから告白したかったですけど、先輩3年生ですから…。早く言わないと卒業していなくなっちゃいますから!!!」
………一目惚れって…好きって…見てたって…。
うわーうわーうわーうわー!!!
ドクンドクンと心臓が跳ねる。
普通に嬉しいと感じる俺がいる。
だって、今まではみんな「ヤラせろ」しか言ってこなかったから…。
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