第二話 全寮制の男子校

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 ナンバー2とナンバー3が手を組んだ場合に、人数はナンバー1を超える配下25名となる。そのために、ナンバー1は、俺か次の派閥を引き入れなければならなかった。  俺の次の派閥は5名しかしない。これでは、配下27名にしかならない自分たちを入れても29名だ。これでは、俺がナンバー2と3の派閥に合流したら力関係が逆転してしまう。13と12と7で配下33の派閥が出来上がる。自分たちを数えると、36名になるからだ。  ナンバー1は、頭の切れる男だ。  俺を引き入れる事で、数の差を最小限に抑えようとした。  俺が参加した事で、31名の派閥になる。  ナンバー2と3は、ナンバー5を引き入れたとしても、配下30名で合計33名となる。しかし、ナンバー5は、派閥には参加しないで、小さな6名用のログハウスで独自路線を貫くようだ。  このような体制ができた事で、俺達の派閥への参加も増えてきた。  そして、高校二年の二学期が始まった。  長期休みが必要ない学校なので、一年を3つに区切って学期を作っているだけだ。4月始まりで、8月からが2学期だ。  ここで事件が発生した。  ナンバー1の配下の一人が失踪したのだ。  俺達も手伝って探すが、敷地内から外に出られない事から、他の派閥に拉致監禁されているのではないかという事になった。そして、数日後にナンバー2と3の所から配下が一人ずつ失踪した。     
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