第三話 学校の噂

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 いやそんな訳はない。確かに、佐々木が学校の事を調べていた。編集長から、蠱毒と言われる呪殺があると教えられていた。  佐々木が言っていた事が気になった。気になったが、皆が知らないのならこれ以上ここで調べる事は出来ない。  俺はひとまず家に帰る事にした。  荷物が届いている。  佐々木の癖のある字だ。俺宛に何か送られてきている。  内容を読んだ。  こんな事が行われているとは思えない。  100人から1人に知識を集める。  集合知の子供を作成して、残り99人はどうなったのか?全員に関して調べる事が出来なかったらしいが、卒業生は有名なので、卒業生と同世代の財閥の子供や関係者を当たってみたら、あの学校に入った人間()()が人が変わったかのようになっている。  ただし、小学校から高校までの間に会った事がある者が皆無で有るために、皆がそんなものだろうと考えているという異常な状態だとまとめられている。そして、取材を”上から”の指示で止められた事。編集長に言われて記事をまとめた事が書かれている。  奴が消えた夜の事も書かれていた。  6階まで上がったエレベータ。3階で止まったエレベータ。  そして、人が変わってしまったかのような編集長。  俺は、明日辞表を提出する事を決めた。 --- 「理事長」 「なんだ?」     
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