第三話 学校の噂

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「今年の卒業生が決まりました」 「それはよかった。予想通りか?」 「いえ、オッズとしてはかなり高いほうです」 「ほぉ・・。これは、皆様に喜んでいただけるかもしれないな」 「はい。販売も好調です」 「それはよかった。一枚1,000万円するビデオが完売するか?」 「はい。残りあと僅かです」 「そうかぁそうかぁそれはよかった。彼らの生活も無駄ではなかったのだな」 --- 「おい。能美!能美!」  誰だよ。  後ろを振り向くと知った顔だ 「なんだ。官僚様かよ。出版社をクビになった三流以下の俺に何のようだよ」 「お前が、あの学校の事を調べていると聞いて情報を持ってきた旧友をそんな風にいうのだな」  旧友はそういって笑ったのだが、俺の経験からいうとかなり危ない橋を渡った事になる。 「大丈夫なのか?」 「ん?あぁ俺の派閥は、あの学校が属している派閥とは逆だからな」 「そうなのか?」 「そうだよ。だから気にするな。でも記事にはできないぞ?」 「かまわない」 「そうか、それなら、この資料を読んで見ろ」  そう言って、旧友から渡された資料はかなりの分量がある。  実際にその場で読めるような代物ではない。 「わかった」     
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