第三話 学校の噂

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 一つの建物に入れられた100名の子どもたち、一人になるまで競い合わせた結果。一人の秀才が産まれる。  そんな事が有っていいのか?許されるのか?  佐々木のメモに残されていた。蠱毒。毒虫を殺し合わせるのではなく、高校男子を殺し合わせる。そして、勝ち残った者が神童となる。  人間の子供で同じ事をおこなっているのか?  そんな馬鹿なという感情が溢れてくるが、否定できない俺が存在する。 --- 「理事長」 「いいですよ。泳がせましょう」 「かしこまりました」 「それよりも、来期の生徒たちの準備はできているのですか?」 「問題ありません。100名の生徒が揃っています」 「そうですか」 「理事長。来期から開始される秀才工場ですが、要望が入っております」 「わかりました。できるだけその要望には答えてあげなさい」 「かしこまりました」 「それで要望は?」 「銃は使わないで、毒物を多用してほしいそうです」 「わかりました。それでは、校舎Bの方がいいですよね。生物兵器が眠っていますよね?」 「かしこまりました」 「ふふふ。楽しみですね」 「はい」 --- 「能美!」 「お!これは優秀な官僚様。お呼び立てして申し訳ない」 「それはいい。それでなんだ?」 「あぁ」  能見は周りをキョロキョロしてからため息を付いた     
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