第一話 とある記者の疑問

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第一話 とある記者の疑問

 蠱毒 ”代表的な術式として『医学綱目』巻25の記載では「ヘビ、ムカデ、ゲジ、カエルなどの百虫を同じ容器で飼育し、互いに共食いさせ、勝ち残ったものが神霊となるためこれを祀る。この毒を採取して飲食物に混ぜ、人に害を加えたり、思い通りに福を得たり、富貴を図ったりする。人がこの毒に当たると、症状はさまざまであるが、「一定期間のうちにその人は大抵死ぬ」と記載されている”  出典Wikipedia  私がこの言葉を知ったのは、とある学校の噂話を聞いて、編集長に取材の許可を求めた時だ。  その学校は、全国的に見ても優秀な学校だ。有名大学だけではなく、海外の大学への進学の実績も多数ある。それだけなら、優秀な学校だなで終わるのだが、この学校には全国から有名企業の子息や議員先生の子息だけではなく、もう今はほぼ居なくなってしまった暴力組織の子息も受け入れている。金さえ積めば入られる学校なのに、進学率がとんでもなく高いのだ。  そして、昨今では珍しい男子校で、全寮制なのだ。独自のカリキュラムで”上流社会”での立ち居振る舞いまで完璧に教え込まれる。     
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