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午後の試合の方が、ギャラリーは多かった。午前中で負けてしまった女子達が、男子の試合を見に来たからだ。 今までは、どうせ全部間宮くんのファンだと思っていたけど。この中に哀川のことを好きな人も居るんだと思うと、何だか落ち着かない。 「うわ、マジだ、モテてる」 真里花が呟いたから、その指の先を目で追った。そこに居たのは、哀川と、ソフトボール部の女子数名。何やら話し込んでいる。 「おい、哀川、始まるぞ!」 コートの中から、タッキーが呼ぶ。と、哀川は彼女達に何か伝えて。片手を挙げて挨拶すると、コートの中に整列した。 残された女子数名は、頬を染めて、キャッキャと喜んでいる様子だった。 「なんじゃ、ありゃあ」 「……」 「アイツ、あんなにイケメンキャラだったっけか?真里花のデータベースに追加した方が良い?」 「…ハハ、まさか」 結局、決勝はホントに7組と当たって。間宮くんが上手くお膳立てしてくれたお陰で、哀川のハットトリックで優勝した。めちゃくちゃ格好良くて、でもそれが故に、またファンが増えただろうなと思うと、複雑な気持ちになった。
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