2503人が本棚に入れています
本棚に追加
哀川、私、真里花の順で並んでいる状態。意図せず、肩と肩が触れ合った。変に、意識してしまう。
「あのな、俺だって別にそういうのあるから」
「まあ最近何となく思ってたけど…じゃあ、今年何人目か言ってごらん?」
真里花が嫌味っぽく尋ねる。と、哀川は手のひらを広げて見せた。
「えっ、5人?」
「うん、」
「ええっ、5人も?」
「…何か、キャプテンになってからモテてるみたい、俺」
信じられなかった。まさか、こんな短期間で、そんなに?
「全員フったの?」
「うん…」
「好きな人が居るから?」
「…そうだけど、」
「真面目かよ!誰、その好きな人!」
真里花が殴りかかる勢いで尋ねたけど、哀川はその手を払いのけた。
「言ったろ、望みないから内緒」
「望みないなら他の女いけばいいじゃん!」
「…そういうの無理だから、俺」
そう言って立ち上がる哀川。
思わず、尋ねてしまった。
「…その人のこと、そんなに好きなの…?」
最初のコメントを投稿しよう!