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映画の感想。正直、つまらなかった。
眠らないようにするのに必死だった。なのに、終わって明かりが着いたら、隣の彼女はハンカチで涙を拭っていて。ギョッとした。
「良かったね…」
「あ、うん、そうだな…」
やべー、俺、五十嵐と趣味合わないかも。米澤が勧めてくれた映画は、だいたいレンタルしたら全部面白いのに。
「この後どうする?飯食って帰る?」
「あ、私、門限あって…」
「えっ、何時?」
「18時…」
スマホで時間を確認すると、17時前だった。
「先に言えよ…送ってくわ」
「そんなのいいよ…」
「良いから、」
正直、めんどくせえーと思っていた。気軽に遊べない感じ。花火とか絶対無理だし、イベントの打ち上げも、みんなでキャンプも、全部無理って事だろ?高校生にもなって、何して遊ぶんだよ…!
バスに乗って、彼女の家の近くの停留所まで向かった。バス停から家までの道を、案内してもらいながら歩く。相変わらず、彼女は俺の後ろをチョコチョコついてきていた。
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