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渡り廊下に着くと、すぐに和田が冷やかした。
「来た、プレイボーイ」
「誰、間宮?」
本気でそう言ったのに、和田はビシッと俺を指差した。
「お前だよ!」
「俺?何で?」
「女の子はべらせてたんでしょ?」
おい、タッキー。余計なこと吹き込んでんじゃねえよ…!
チラリと米澤の様子を見ると、また瞳を揺らしていた。
「はべらせてねーよ、」
「でも告られた?」
「…もう良いだろ、この話は」
何なんだよ、その顔。そんな顔してたら、「私の他の女の子と仲良くしないで」って言ってるみたいだぞ?バカな男は勘違いするから、そういうのやめろって。
掻き乱される。良い加減にしてくれ。
無になりたいんだよ、俺は。
間宮とお前を応援したいと思ってんだよ…!
「そんなことより午後の作戦会議!決勝は絶対7組が来るぞ、4人もサッカー部が居るからな」
無理矢理、話題を変えた。
米澤の顔を見るから、そういう気持ちになるんだ。
もう見ないようにしよう、そうしよう。
そしたら、この変な胸のザワザワした感じも、きっと治るはずだ。
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