2493人が本棚に入れています
本棚に追加
/216ページ
「私も、楽しかった!」
精一杯、伝えた。
「間宮くんと居たら、なんか…穏やかになれるって言うか、落ち着くって言うか…とにかく、癒されたから…」
すると彼は「俺、癒し系?」と笑った。
「ありがとう。哀川と…まあ彼女出来ちゃったけど…頑張って。応援してる。俺のことは気にしないで、相談にも乗るから」
「ありがとう…」
「和田くらいの扱い、してくれて良いから」
「そっ、そんなの出来ないよ!」
「…和田のこと、どんな扱いしてるの?」
ハハハ、と2人で笑った。
「やっと、笑った」
「…?」
「俺と2人の時、そんな風に笑わなかったから。笑った方が米澤らしいよ」
米澤。あ、友達に戻ったんだな、って分からされた。
「哀川の好きな人って、誰だったんだろうね」
「…さ、さあ?」
「リサーチしとくよ。傾向と対策?」
「ハハ!真面目!」
こっちの方が、合ってる気がした。
締め付けられる感じもない。純粋に、楽しい。
「じゃあ、また明日」
「うん、送ってくれてありがとう」
最後のデートが、終わった。
最初のコメントを投稿しよう!