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画面には、「間宮 蛍」の文字。
「な、何してるの!」
「シッ!アンタは居ないフリ!」
6回コールして、繋がった。
「はい、」
「傷心中のホタルちゃんっ!」
「…情報早、」
呆れたみたいな、でも冗談っぽい彼の声。私の前ではただただ格好良かったから、真里花と2人で話す彼は、何だか新鮮。
「大丈夫?生きてる?」
「生きてるよ。前からそうしようと思ってたし。実は結構スッキリしてる」
「あ、そうなの?ズルズル未練がましいわけじゃなくて?」
「そりゃ、好きだよ。でも応援したい気持ちの方が大きいかな…米澤と哀川が上手く行ったら嬉しい」
少し、切なくなった。ホントに良い人だ、間宮くん。
「ほーう。そんな君に、男目線で相談に乗って欲しいんだけど」
「なに?」
「間宮さ、哀川と咲がヤッたことあるの知ってる?」
思わず真里花に掴みかかった。なにを、バラしてるんだ…!
電話の向こうの間宮くんは、「え、」とか、「ヤッたって何。そういうこと?」とか混乱している。
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