西郷が!

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西郷が!

駅に着くと、俺とリョーマのケータイが同時に鳴った。 クラスのチャットだった。 「急いで戻ってくれ!西郷が!」差出人は大久保だった。 「どうする?」 「どうするて・・・無視するわけにもいかんし・・」 リョーマも歯切れが悪い。 西郷は、いいやつなんだ。 本当にいいやつなんだ。 でも、「パンツをマスクにして正義の為に戦う仮面のあいつ」くらい まっすぐすぎて、要領かまして生きてる俺とか、口のうまいリョーマとかから見ると 「そこで?!」 というところで熱くなる。 ポップアップのまま、チャットを開かずにいると 大久保から続投が来た。 「西郷とペリーと新選高校んやつらが、三つ巴になっとっ!西郷をとめてくれ」 俺たち二人は、顔を見合わせてニヤリとした。大久保もテンパッている文面だ。
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