先生が!

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先生が!

「おい。桂、昨日おれたち置いて逃げたじゃろ」 大久保が登校するなり話しかけてきた。 「え?だって、もう話は終わってただろ?それに、お前ら揃ってたから、 俺一人いなくても十分十分」 俺は、やはり後ろめたかったので、大久保の目を見ないように 鞄から教科書やらノートを机の中に移しながら言った。 「悪かて思うちょらんなら、目をみて話せや。 それとも、わい、見つめあうと素直にお喋りできんやつか?」 「大久保、お前こそ四六時中も好きと言ってもらえないと安心できないタイプか? あと、昨日から、クラス全体なまっちょる」 「なんや、わいだって訛っちょ。それより、お前は昨日の、ほんのイチブしか知らない」 「勝ち誇るように言われても、大久保だとそんなにイヤじゃないよ」 「そうだ、あん後、御上学園の生徒会からん招待状を受け取ったんじゃ。 それも、ないごてか新選高校ん連中から」 「だよな!西郷」 大久保と西郷がうなずき合っている。 「え?御上学園?京都の高校なんて、俺たちには縁がないだろ? しかも、なんで果たし状よろしく新選高校の連中から受け取らなきゃならないんだよ。 気に入らないな」 「だろ?まだ開封してないんだけど」 「開けろよ」 二人は、顔を見合わせた。 「それが、先生宛なんだよ」 「家持っちー?」 「うん」 「じゃあ、しょうがないな」 その時、ちょうど慶福家持先生が、知らない先生と入ってきた。
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