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俺の肩に倒れ込むように顔を埋め、呼吸を荒げる。息を整え終わるよりも先に賢者は顔を上げると、目にかかっていた自分の長めの前髪をかき上げた。焦点の合っていない目が、俺を見つめている。
「まだ、足りない?」
形の良い唇を舐めあげながらそう問われ、自然と頷いていた。俺の答えに、賢者は満足そうに笑うと腰を動かす。
「ん…っ」
抜かなかったペニスは、イったはずなのに硬さも大きさもそのままで俺の中に残っている。両肘を俺の顔の横について、顔を寄せてきた賢者は見た事も無いぐらいエロい顔で笑う。
「俺も…全然足りない」
付き合って、と囁きながら再び始まった律動で、俺から出てるとは思えない甲高い声が溢れ出す。
まだ、この地獄は終わらない…体の飢えが収まらない。辛いはずなのに…。
「ぁああん、やったぁあ、これ、すきぃ…!」
虚ろな賢者の目に映ってる俺は、だらしない顔で嬉しそうに笑ってた。
(大変なことになった話。)
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