7 心配性な猫の話

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 しみじみしながら、から揚げを頬張る先輩に俺も頷く。凄惨な死に方で死んでるんだ、あんな経験もう二度としたく無い。何度も死ぬなんてしてたら、気が狂ってしまいそうだ。そこまで考えて、浮かんだのは賢者の事。  あいつは何度も死んでるけど…死ぬ時は毎回痛いだろうに、なんであんな普通で居られるんだろう。俺があいつの立場だったら、耐えきれないと思う。 「ルカくん、だったよね彼」 「…ルカ?」 「やだ、カナトくん、朝まで一緒だったのに忘れちゃったの?」 「え…あ、賢者の…?」 「そうそう。どう?友達になれた?」 「…どうっすかね」  あいつと一緒に居たら楽だし、楽しい。先輩とはまた違った感じがするし、仲良くはなれたんだと思う。だけど、友達かと言われると、なんだか違う気がする…。それが異世界と日本での違いのせいでなのかは分からないけど…友達ってカテゴリーに入れられないのだけは、はっきりしてた。 「恋しちゃった?」 「は…?」 「恋に悩む乙女みたいな顔してたよ…?」  大丈夫?と覗き込まれ、一気に頬が赤くなっていく。確かに好きだとは言われたけど、あれは別に恋愛感情での好きってわけじゃないし…!やたらと距離が近いけど、スキンシップが人よりアレなだけだし…!俺が賢者の事好きなわけないし?!何てこと言ってくるんだ、この骸骨! 「そんなんじゃない!先輩のばか!!!」     
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