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香澄は怒ったような口調で続けながら、慣れたようにそれを自分の膣に差し込んだ。
体を折り曲げて精子を自分の体内に閉じこめ、それから少しタオルで腰の位置を高くして寝そべる。
精子が膣の奥、子宮へと逆流するようにだ。
そんな香澄の事務的な様子にかすかに表情を引きつらせ、陽馬は毛布から這い出た。
「……オレ、帰ろうかな」
「え? まだ明日もあるのよ? 卵子は排卵しても24時間生きてるんだから、儀式はまだしないと。こういうのはタイミングが大事なの」
「そうだけど……もう、勃たない気がする」
「なんで? いつもなら3度くらいしてるのに」
香澄が身を乗り出して、近くに落ちていたトランクスを拾い上げた陽馬の手を掴んだ。
「陽馬、待ってよ。勃たないなら口で」
言いながら、香澄はもう片方の手で陽馬の股間に手を伸ばした。
それを飛び退くようにして振り払った陽馬は、泣き出しそうな怒っているような赤い顔で香澄を見下ろした。
初めて陽馬から拒絶され、香澄は呆然とした様子で陽馬を見上げた。
「わ、わかった。じゃあ無理にはお願いしない。私との儀式がいやになったの?」
陽馬が頭を振って、香澄が掴む手をゆっくり引き剥がした。
「じゃあどうして? 陽馬が辛いなら、ペニスを挿入しない方法での儀式もある」
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