煉獄からの解放・・呪いの傷と再会と出会い

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「今は休んでくださいアーシュ殿・・」リアン 「でも 少しだけ話があります・・恨み事もね・・ 「エイルの事を・・知っていたのでしょう・・ 死んだ事も死ぬ運命にある事も 避けられたかも知らないのに・・」 「・・エイルの腕の呪いの焼き印の事も・・」 「・・正直 呪いの焼き印をしたテインタル王女の事を 心から許すのは・・少し時間がかかりました・・ 事情を聴きましたし 彼女の呪いの入れ墨のせいでもありますから・・ エルトニアもアルテイシア姫も彼女を庇いましたから・・ 8年間 彼女も皆も・・仲良く暮らしていました」 「・・・それから・・」リアンは続けて話す・・ 「エイル エルトニアの事です・・ 未分化の身体で 妊娠して 一時 命も危うかったのですよ・・ 薬師には 何度も降ろすように言われて・・ 無駄だとはわかっていましたが エイルの子供を降ろすように説得した事も・・ 出産は 危険な賭けでした・・思った通り・・難産でした」 「・・焼き印は すべて 俺のせいだ・・すまない・・」 「エイルの死・・すまない・・許してくれとしか言えない 謝ることしかできない・・・ だが 詳しい事は知らなかった・・それに どうやっても エイルは死ぬ運命にあった事は知っていた・・ 無駄だとわかっていた」 「・・それと・・妊娠の事だが あの年齢なら 普通は単体化  男か女かどちらかの性になってたはずだが・・ エイルは稀なタイプだった・・ ・・俺もエイルも互いに待ちきれなかった・・すまない」 うなだれるアーシュ 「・・わかりました もう休んでください  私も この状態の貴方に少し言い過ぎました 謝ります でも・・その前にあと一つだけ・・」 「入りなさい・・アーシュラン」 部屋の向こう側 ドアの方にそう呼びかけるリアン 「・・?」きょとんとするアーシュ アーシュラン・・ 小さな男の子がドアから入ってくる 髪は黒 瞳は・・ 右は 焔色の瞳 左は天空の青・・オッドアイ 面差しは アーシュに似てる・・ 「貴方の名前を頂きました・・エイルと貴方の子供ですよ アーシュ殿」
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