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僕は雨が嫌いだった。
じめじめするし、何だか気分は暗くなるし、心なしか気は滅入るし。
でも、君は違った。
雨は好きじゃないけど、嫌いでもない、と、ひねくれた言い方をしていたね。
「だって、雨が止んだら晴れるじゃない」
なんてことも言っていたっけ。
だけどさ、やっぱり僕は雨は嫌いだよ。
たとえ止んだら晴れるとしても、雨が降ってる間は何となく憂鬱な気持ちになるから。
それに雨は
君を、連れていってしまったから。
どうしても、好きになれそうにはないなぁ。
君が嫌いじゃないと言っていたから、はっきりと嫌いだと言いきるのは、もうやめるけど。
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