マダム・リーの結婚相手診断

　いやいや、お遊びだし。無料の、お遊び。信じるなんてかっこわるいし。だって私たち、別にまだ付き合っているわけじゃない。っていうか、彼は私のこと同じゼミだってぐらいしか思ってないだろうし。なんて考えても、やっぱりちょっとテンションがあがってしまう。うれしいものは、うれしい。
　そんな浮かれた気持ちで、私は翌日のゼミに向かった。
　ゼミの教室に入ると、あいにくとまだ彼は来ていなかった。ちょっとがっかり。
　でも珍しい。前の時間に授業がないからって、いつもは早めに来ているのに。
　やってきた友人とあいさつを交わしていると、定刻より少し遅れて教授が入ってきた。少し、青い顔をしている。
　彼はまだ、来ていない。
「えー、はじめるまえに、みんなにお知らせをしなければいけない」
　そうして教授は、彼の死を告げた。