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クラスで天才と呼ばれ内心自分もそう思っていた高校時代、何故か誰とも話そうとしない同じクラスの女の子がいた。
天才と勘違いしていた僕は、僕の天才的な頭脳で彼女を笑顔にしてやろうとありとあらゆるちょっかいを出した。
挨拶したり、好きな食べ物を聴いたり。
彼女はちょっとはにかんではくれたが、僕の挨拶や質問に答えてはくれなかった。
高校三年の2月14日。
名族の出で顔面偏差値60以上に生まれた僕には二桁は堅い例の日だ。
だが凡人どもと平凡な恋愛などこの僕がするものか。
と内心すべての女子を見下していた。
放課後 甘いのが苦手な僕はこのゴミをどう始末するか考えながら靴箱へ向かって行くと彼女が恥ずかしそうにもじもじしながら僕のことを待っていた。
(ああ君も、結局君もどこぞの平民どもと同じなんだな、つまらない)
と、これから起こるであろう ありふれた一連の所業をうわべだけは処理するつもりだった。
だが彼女が僕に渡した大きな紙袋は
チョコかと思ったら
誰かの右腕 だった。
僕は「ありがとう」と伝えた。
彼女は微笑んだ。
彼女はわかっていたのだ
僕の欲して居たものを
彼女の愛は深かった。
僕は彼女を妻にした。
そして彼女は僕の子を4人も産み
家は更に栄えた。
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