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高校三年になって、進路を考える時が来た。
「俺、警察学校へ行くわ」
唐突に大輔が言った。
「大輔、警官になるの?」
「うん。最終的には刑事になりたい」
「ええー!本気?直樹知ってた?」
「うん。聞いてた。大輔正義感強いし、似合うと思う」
「そうかな。危ない仕事じゃない」
「おまえが言うか」
「え?なんで?」
「何でもない。もう決めたから。卒業したら寮に入る」
「うそ!寮生活なの?」
「うん。決まりなんだって。直樹は大学だろ」
「うん。まだ何になるかはわかんないけど、取りあえず大学行くよ」
「直樹は頭いいからいいとこ行けるだろ。頑張れ」
「ありがとう。香織はどうするの?」
「先生が推薦してくれるって言うから、女子大に行こうかと思って」
「へぇ。女子大行ってその先は?」
「先生に聞いたら、一流企業のOL!って言われた。そこで結婚相手探せだって」
「え?!」と叫んで二人が顔を見合わせる。
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