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「何その反応?無理だと思ってるでしょ。女子大に可愛い子いたら紹介しようか?」
「いらねぇ。直樹は?」
「俺もいらない」
「な、なんでよ。二人ともちょっとおかしいんじゃない?もしかして、ホモ?」
二人を交互に指差しながら言うと、一瞬口をつぐむから焦ってしまった。
「え、まじかー…そうだったんだ。あ、大丈夫。私偏見とかないからね」
「やめろ。冗談でもやめろ」
「うーん、大輔は無理だな」
直樹が大輔を品定めするように言うと、大輔は身震いをした。
「おいおい誰ならいいんだよー」
「え、それやきもち?」
「香織。まじでやめろって」
「あははは」
ふざけた話ならいくらでもできるのに、誰も核心には触れない。
二月の終わりに有名大学に合格した直樹のお祝いをした日が、友達として三人で過ごした最後の日になった。
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