それぞれの思惑~前編~

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♪゜・*:.。. .。.:*・♪ あの後、副社長は、ただただ茫然自失に陥ってしまっていた私を置き去りにして……。 満足げに、私に優しい口づけを何度かお見舞いしてから、いつものように私をあったかい腕に包み込んだまま、穏やかな眠りについてしまった。 その後も、私は夢でも見てたんじゃないかって、何度か頬を(つね)っちゃったりなんかしている間に、いつの間にやら朝を迎えてしまっていたのだった。 副社長があんなことを言うのは、私のことを好きにさせるためだって分かってはいるんだけど……。 あんな嬉しそうな表情で、あんなに穏やかに微笑まれちゃったりしたら、勘違いしてしまいそうになってしまう。 それだけ副社長にとったら、会社のため、可愛がってもらってる会長夫婦のためにも。 アレのことも含め、昨夜言ってたように、その全てにとっての『要』になるってことが、どんなに重要事項であるかってことを意味している訳で。 そのためには、手段は選ばないってことなんだと改めて思ったら、胸が苦しくなってしまう。
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