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何もいまぁ、告白せんでも、ええんちゃうの?」もう一人の私が叫んだ。なんで途中から関西弁かは、その場のノリということでさておき。
そっか、辻谷くん君の気持ちか…
あー、全く考えてなかったなぁ。でも、私は私。辻谷くんは辻谷くん。人は人。それはそれ。気にしない、気にしない。あれれ、私だんだん強くなってきた。何かアガリ性も治りそうな予感。(な、わけないけど)
「…本、水本さん!」
んんっ?あれ誰か私を読んだ?
その時後ろから肩を叩かれた。辻谷くんだった。
ぎょーえーっ。私は、あんまりにもびっくりしすぎて、「ひーっ○×○×…」悲鳴に近い叫び声をあげて、派手に転んだ。
気がつくと私は保健室にいた。
「あれ、私どうしたんだっけ。」独り事のように小さな声で呟いた。
「あら、気が着いた?よかったわ。あなた道で急に転んで、気絶したのよ。クラスメートの辻谷 君がここまで運んで来てくれたのよ。」と保健の中川先生が説明した。
「あ、そうなんですか。私、転んで気を失ったのですね。なんて間抜けな…」
「でも、本当にかすり傷で済んでよかったわ。一限目の授業はお休みすると担任の先生には伝えてあるから、2限目からで大丈夫よ。あとここ迄運んで来てくれた辻谷くんに、お礼を言ってね。あんなに細い体で、へろへろになりながら、運んで来たわよ。やっぱり男の子ねぇ…」
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